家を売るタイミングはいつ？不動産売却時期の考え方

家を売るタイミングはいつ？不動産売却のベストな判断基準を解説

家を好条件で売るには売却のタイミングが重要となります。「家を売るタイミングはいつ？不動産売却時期の考え方」のシリーズでは、不動産売却について「市況」「税金」「金利」「築年数」の観点から、のベストタイミングを見極めるポイントをご紹介します。この記事では「金利」について解説していきます。

 

金利について

金利とは、お金を借りた人が、貸してくれた人に支払う利息の割合のことです。金利には主に「変動金利」と「固定金利」の2種類があります。変動金利は、返済の途中でも金融機関の金利水準に応じて利率が変わるタイプで、固定金利は借入時に決まった利率が完済まで変わらないタイプです。

住宅ローンの金利は、住宅の購入意欲や不動産市場に大きな影響を与えます。というのも、金利が低ければ、返済にかかるトータルの支出が少なくなり、家を買おうとする人にとって負担が軽くなるため、購入しやすくなるからです。

2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を終了したことを受けて、住宅ローンの金利も徐々に上昇傾向にあります。今後もしばらくは、金利の緩やかな上昇が続くと見込まれています。もし今後急激な金利上昇によってインフレが収まり、経済環境が変化すれば、住宅価格が下がる可能性もあります。そのため、家を売る時期を検討する際には、金利動向を注視することが重要です。

 

 

金利の観点から不動産売却のタイミングを見極めるポイント

1. 住宅ローン金利が低いうちは「買い手が増えやすい」

・金利が低いと、買い手にとって住宅ローンの返済負担が小さくなり、購入への心理的ハードルが下がります。

・買い手の数が増えることで需要が高まり、売却しやすく、価格も有利に設定しやすくなります。

👉 売り時の目安：金利がまだ低水準にある、もしくは「今後上がりそう」という局面。

 

2. 金利が上昇すると「買い控え」が起きやすい

・金利が上がると、買い手はローンの利息負担が増えるため、購入を先送りにする動きが出やすくなります。

・結果として、需要が減少し、売却価格を下げざるを得ないことも。

👉 注意が必要なタイミング：急激な金利上昇や、将来の金利上昇が強く予想されているとき。

 

3. 金利の動きは「日銀の政策」に注目

・日本銀行が政策金利を引き上げると、住宅ローン金利もそれに連動して上がる傾向があります。

・特に近年は、2024年3月のマイナス金利解除を皮切りに、金利は徐々に上昇しています。

👉 チェックすべき情報源：日銀の政策発表、金融機関の金利動向、経済ニュース。

 

4. 「将来的な金利上昇」が意識されている時期は売りやすい

・市場では、「今後金利が上がるかもしれない」と予想されると、今のうちに住宅を買っておこうとする動きが強まることがあります。

・このような「駆け込み需要」を狙うのも、売却のチャンスです。

👉 売却を急ぐメリット：将来的に金利が高止まりまたはさらに上昇すれば、今のうちの売却が価格的にも有利になる可能性あり。

 

まとめ：金利の観点から見た不動産売却のタイミング

状況	売却タイミングとしての評価
金利が低く、上昇の兆しがある	★★★★☆（売りやすい）
金利が安定して低水準	★★★☆☆（売却しやすい）
金利が上昇傾向にある	★★☆☆☆（売却は慎重に）
金利が高水準に達している	★☆☆☆☆（売りにくい）

 

金利は経済や金融政策によって変動するため、不動産を売る際には、単に「今の金利」だけでなく「これからの金利動向」にも注目して判断することが重要です。必要であれば、不動産会社やファイナンシャルプランナーに相談するのも良い判断材料になります。

 

住宅ローンの金利は上昇傾向？

📈 住宅ローン金利の上昇背景

1.日本銀行の金融政策の変更

2024年3月、日本銀行は長期間続けていたマイナス金利政策を解除し、7月には政策金利を0.25%に引き上げました。さらに2025年1月0には.5％程度にまで引き上げられ、金利上昇の基調が強まりました 。

2.長期金利の上昇

固定金利は、10年もの国債利回りなどの長期金利に影響されます。2024年から2025年にかけて、長期金利が上昇傾向にあり、これが固定金利の引き上げ要因となっています 。

3.世界的なインフレと景気回復

世界的なインフレや景気回復の影響で、金利上昇が続いています。特に米国の金利上昇が日本の金利にも影響を与えています 。

 

🔍 2025年の金利見通し

・変動金利：

2024年10月から多くの金融機関が金利を引き上げ、2025年4月にはさらに0.25%程度の上昇が見られました。今後も金利上昇が続く可能性があります 。

・固定金利：

長期金利の上昇に伴い、固定金利も上昇しています。2025年4月以降、多くの金融機関で金利が上がることが予測されています 。

 

最後に

 

日本では、長年にわたって金利が極めて低い「マイナス金利時代」が続いていたため、金利の変動に関心を持つ人は多くありませんでした。しかし、現在は「金利がある時代」に突入し、住宅市場においても金利の動向が非常に重要な要素となっています。

金利が上がり始めると、購入希望者の間では「これからさらに上がる前に買っておこう」といった“買い急ぎ”が起きやすくなります。一方で、金利が高くなりすぎると「今の水準では手が届かない」と考えて購入を断念するケースも出てきます。

売却を検討している人にとっても、金利の動きは無視できません。金利が上昇局面に入ると、「金利がまだ低いうちに売ったほうが有利だ」と判断して“売り急ぎ”が生じることがあります。逆に金利が下がり始めると、「もっと下がるかもしれない」と売却を見送る“売り控え”が起こることもあるでしょう。

このように、金利の変化は不動産市場の動向に大きな影響を与えます。金利の動きを継続的に注視し、それが市場に与える影響をある程度予測できるようになることが、売買のタイミングを見極めるうえで大切です。不動産の売却や購入を成功させるには、単に金利だけでなく、それに伴う市場の変化を冷静に見極める力が求められます。

ホームランドでは、これまでの豊富な経験と実績をもとに、不動産の売却・購入に関するあらゆるご相談に対応しています。お客様一人ひとりのご希望や状況に寄り添い、最適なご提案をいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。